住宅インスペクションのメリット
- 最終更新日:2020.10.03
- 公開日:2018.08.03Writer:りぞぱぱ
どうもみなさん、りぞぱぱです。
前回の「住宅インスペクションって聞いたことありますか?」では、
住宅インスペクションの概要を確認してもらいました。
今回は、住宅インスペクションを実施することで得られるメリットについて解説します。
このブログ記事の目次
住宅インスペクションを実施することで得られるメリットは?
住宅インスペクションを実施することによって、売主・買主の双方に大きなメリットがあります。
ここではどのようなメリットがあるのかご紹介します。
2.売主のメリット
2-1.隠れた瑕疵を事前に把握できる
住宅インスペクションを実施することによって、隠れた瑕疵を事前に把握できます。
引渡しから一定期間以内に見つかった不具合の補修などは
瑕疵担保責任により売主が責任を負わなければならない場合があります。
しかし、住宅の現状を事前に検査し、あらかじめ確認しておくことで、
前もって補修をして引渡したり、買主に告知したうえで契約することができ、
売却後のクレーム・トラブル発生リスクを軽減することができます。
2-2.検査済物件や保証付物件として差別化できる
住宅インスペクションを実施すると、検査済物件や保証付物件として差別化できます。
欠陥住宅を恐れる買主にとって、検査済物件ということが安心材料となり、
選ばれやすい物件になります。
さらに検査基準に適合していれば、既存住宅瑕疵保証が利用でき、
買主のメリットにつながります。
買主のメリット
3-1.トラブルの防止ができる
購入前に不動産の状況が把握できるため、
購入後の不具合やトラブルを未然に防ぐことができます。
中古別荘の購入の際には、住宅インスペクション実施の有無を
判断材料にしても良いかもしれません。
3-2.リフォーム計画の判断材料になる
検査により補修の必要個所や劣化状況が分かれば、
適切なリフォーム計画を立てることができます。
3-3.税制の特例が受けられる可能性がある
検査が基準に適合し、既存住宅瑕疵保証を利用することで、
築年数が古い物件でも
税制特例(2018年4月現在:住宅ローン減税、贈与税非課税措置など)の利用が可能になります。
3-4.万が一の時にも安心
万が一、何か予期せぬことが起こった場合であっても
既存住宅瑕疵保証等を利用すれば、予期せぬ雨漏りなどで損害が発生しても保証で対応します。
原因調査や仮住まいの費用も補償されます。
既存住宅瑕疵保証って?
既存住宅瑕疵保証とは引渡し後の住宅について、
保証対象部分における「隠れた瑕疵」による買主の損害を保険会社が保証するもので、
住宅インスペクションのオプションプランとして用意されています。
具体的には、瑕疵保証を付けた住宅の場合、
検査で見えなかった箇所も保証の対象になるということです。
例えば、リフォームをするために壁を剥がしたら柱が腐っていた、
お風呂の浴槽を外したら土台が腐食していた場合などは補償対象になります。
※自然災害や土地に起因する瑕疵、シロアリ等による被害は補償対象外
保証期間は1年間または5年間でして、
保証限度額は、保証期間を通算して500万円または1000万円となります。
(保証期間が5年の場合は1000万円のみ)
例えば、戸建住宅延面積100~125㎡未満/保証期間1年/保証金額500万円の場合、
既存住宅瑕疵保証料(個人間用)は44,000円(税抜)となります。
前述した住宅インスペクションの検査料金39,000円(税抜)と合計すると、
83,000円(税抜)となります。
なお、保証料は選択した保証期間と保証金額ごとに、
対象となる住宅の延面積と付帯する特約により異なります。
なお、戸建住宅の場合、シロアリ保証20,000円(九州エリアは35,000円)(税別)、
地盤の品質保証25,000円(税別)~のオプションを付帯することが可能です。
※ここでご紹介した検査・保証料金は、公益社団法人全日本不動産協会会員が取扱う際の料金です。(2018年4月現在)
売主・買主の双方が別荘の品質に不安を感じている
最後に注目すべきアンケート結果を紹介します。
2017年5月に全国住宅技術品質協会が行った、全国の売主及び買主それぞれ500名を対象にしたアンケートでは、
買主の83.2%が売買契約した後で欠陥住宅と判明することに不安を持っていると答えています。
そして、売主も63.2%が同様の不安を抱えているという結果が出ています。
いかがでしたか?
これから自宅や別荘など建物付不動産の売買を考えている人にとっては
避けて通ることのできない問題ですよね。
物件に関わる情報をオープンにしてお互い納得のいく取引を行いたいものです。
一般的な規模の既存住宅検査であれば5万円以内で行うことができますので、
取引後の不安をなくすためにも住宅インスペクションを取り入れてみたらいかがでしょうか。